株式会社リクルート
「推し活心」を捉えたキャンペーンで予約数目標の300%達成。忍たま乱太郎ファンが動いたHOT PEPPER Beautyの 「#最強の髪型」Xキャンペーンに込められた想い
-X Corp. Japan 株式会社 Head of Marketing 竹下 洋平 [インタビュー/記事編集]
-X Corp. Japan 株式会社 広告事業本部 Retail & Lifestyle業界担当 部長 奈良林 慶 [写真撮影/編集]
左から
-X Corp. Japan 株式会社 広告事業本部 Retail & Lifestyle業界担当 Client Partner 高畦 奈奈
-株式会社 リクルート プロダクト統括本部 プロダクトデザイン・マーケティング統括部 マーケティング室 販促領域マーケティング3ユニット(旅行・飲食・ビューティー)ビューティー領域マーケティング部 ビューティーブランドマーケティンググループ 康 史織氏
-ワンメディア株式会社. 取締役COO 余頃 沙貴氏
-X Corp. Japan 広告事業本部 Retail & Lifestyle業界担当 Client Account Manager 梶原 大介
国内最大級のヘアサロン・リラク&ビューティーサロン検索・予約サイトであるHOT PEPPER Beauty(ホットペッパービューティー)。20〜40代・社会人女性にホットペッパービューティーを利用した美容室予約をしてもらうために実施いただいたXキャンペーンの全体像、戦略、そして込められた想いについて、株式会社リクルートの康 史織氏とメディアおよびクリエイティブプランニングを担当されたワンメディア株式会社の余頃 沙貴氏に、X Corp. Japan 株式会社の竹下が、担当広告営業の高畦、梶原と共にお話を伺いました。
プロモーションにおける現在の注力領域
竹下 洋平 [X]
まずはお二人のご担当業務を簡単に教えてください。
康 史織氏 [リクルート](以下、敬称略)
ホットペッパービューティーのブランドプロモーションを担当しており、チームリーダーをしています。主に、ホットペッパービューティー経由での美容サロン予約数を最大化し売上貢献を目指しています。
余頃 沙貴氏 [ワンメディア](以下、敬称略)
ワンメディアでCOOをしています。企業としては主にX、TikTok、YouTubeなどSNS中心の広告・マーケティング支援をしており、ショート動画を軸にオーガニックも含めた参加型企画が得意領域です。本プロジェクトでは、私はビジネスプロデューサーとして営業担当と、メディアプランなどの全体戦略設計も担当しました。
竹下 [X]
現在のホットペッパービューティー事業において、どのような方向性の施策に注力されていますか。
康 [リクルート]
ブランドプロモーションの領域ではお客様の美容サロン予約数を増やすことが最大の目的です。 施策はテレビCM、ウェブ施策、タイアップなど多岐にわたり、どうすれば予約数を伸ばせるかを常に考えて動いています。
竹下 [X]
普段のブランドプロモーションにおいて、Xをどうご活用いただきどのような役割を持たせていますか。
康 [リクルート]
一般的なWebCM配信におけるタッチポイントの一つとしても活用しますが、特にIPタイアップにおいてAmplifyを活用しています。 Xは拡散力が強く、オーガニックを含めたUGCが広がる点がとても大きいと感じています。制作費を配信費に充てられる点が非常に強いと思っています。
「忍たま乱太郎コラボ」の狙いと、Amplify広告を選んだ理由
竹下 [X]
今回の『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』とのコラボキャンペーンは、どのような課題を解決するために実施されたのでしょうか。
康 [リクルート]
ワンメディアさまにご支援いただいた前回の別IPとのタイアップでは女子高校生・大学生と20〜34歳・社会人女性向けに行いましたが、20〜34歳・社会人女性の反応が限定的でした。 仮説として「IPの選定」が影響したのではないかと考えました。 今回のコラボレーション先として選定した「忍たま乱太郎」は長年愛されてきたIPで認知度も高く、最近は推し活層にも人気があるため、20〜34歳・社会人女性(35〜49歳女性)にも届くのではと考えました。
竹下 [X]
前回に引き続き今回もXのAmplify広告を選ばれた理由として、ターゲットとの相性や拡散力以外にもありますか。
康 [リクルート]
過去に実施したAmplify広告の実績が明確に出ていた点が大きいです。予約登録への寄与が確認できていた点も、選定の決め手となりました。
余頃氏 [ワンメディア]
ショート動画コンテンツの制作とメディアプランニングのプロセスは分かれてしまうことが多いので、どちらとも実施している弊社としては一気通貫で担当させていただくことで高い成果が出たのではと思い、携わらせていただきました。
Xを活用した今回のキャンペーンの全体像
キャンペーン目的:ホットペッパービューティーのブランド好意度を高め、美容室予約数を向上させる。
施策概要:『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』の公開時期に合わせてXで参加型のキャンペーンをAmplify広告を中心として実施。
Xでは複数施策を組み合わせて3つのフェーズで施策を実施:
ティザー期
・新たにキャンペーン専用のXアカウントを開設
・忍たま乱太郎ファンが気づく程度の“匂わせ投稿”を実施
・作品内での一番認知度が高い、「土井先生」が2タイプのイメチェンを行うことを示唆
・完全なネタバレはせず、ファンが「もしかして土井先生では?」と分かるヒントを散りばめた投稿
・「土井先生がイメチェンします」という告知投稿で大きな盛り上がりを狙った土井先生のイメチェン公開
・投稿へいいねすることで、DMで限定の土井先生の新作描き下ろし画像が届く仕組みを導入し、ファン参加型に
・公開を“一斉に出す”のではなく、限定感を重視
ボイスコンテンツ
・土井先生が実際に予約し、美容室に行く様子を実際の声優が収録した音声コンテンツで表現
・描き下ろし素材の代替として機能
コラボレーションしたからこそ生まれた、ファンにとっての新しい体験
余頃 [ワンメディア]
作品のファンから単に熱量をもらって推し活を“消費させる”のではなく、 「ホットペッパービューティーがあったからこそ生まれた新しい体験」 を提供することを重視しました。特にXだとこのような関連性のあるコラボレーションは作品のファンに如実に喜んでもらえるし、味方にもなってもらえる可能性があると思っています。
康 [リクルート]
企業側からメッセージを言い過ぎてファンが冷めないよう気をつけたり、逆に伝えないと理解してもらえないところは伝えるようにするなど、絶妙に細かいところまでプランナーと相談して進めました。意図的に遊びやネタ要素を入れた部分にもファンはちゃんと気づいてくれて反応してくれていました。
竹下 [X]
Xユーザーならではのレスポンスですね。
康 [リクルート]
ショート動画を単発でリリースしてもなかなかファンに届かない場合がある中、Xではファンが動画、静止画、テキスト問わず色々な方向から見つけて光を当ててくれて、さらに広げてくれるのでやりがいあります。
竹下 [X]
Xユーザーが持つマインドセットとして、自分で気がついたものの方が共有したくなる、というものがあると思います。今回のように企業側が全てを伝えなくともファンの間で広げてくれる現象はXならではだと思います。
康 [リクルート]
ホットペッパービューティーの本誌のテンプレートを使って遊んでもらった、という施策も今回が初めてでした。推し活の活動として自分の推しをはめ込んで遊ぶということが流行っていると知り実施しました。
竹下 [X]
そのような形でブランドアセットをキャンペーンに利用するのは社内で通されるのも大変だったのではないでしょうか。
康 [リクルート]
そもそもこのキャンペーンの目的が、ホットペッパービューティーのブランド好意度を高めて美容室の予約意向につなげていく、というものだったので、目的につながる根拠も確認し実施しました。何かが起きてしまった時にどう対処するかというリスク対策もセットで準備していました。
竹下 [X]
キャンペーンを実施するにあたって、心配されていたことはありましたか。
康 [リクルート]
私が担当するキャンペーンとしては初めて専用のアカウントを立ち上げ、オーガニック投稿も多く行いました。新しいアカウントなのでどのくらいフォローしていただき気がついてもらえるかは心配だったので、仕掛け作りはかなり練りました。
アカウントを新たに作ることで特にこのキャンペーンを見たい方向けに上手く発信できると考えました。
高畦 奈奈 [X]
専用のアカウントがあることで、特に熱量の高いファンはキャンペーンに気がついた後、そのアカウントの過去の投稿まで遡ってコンテンツを見るという行為があったことも確認できました。一か所に好きなコンテンツがストックされているという感覚を実現できるメリットもありますね。
竹下 [X]
XはAIであるGrokと統合したことで、最近は必ずしもフォロワーが多くいなくても、特に多く反応される投稿は、他に関心があるであろう人にも広がりやすくなる仕組みに進化しています。今後はよりキャンペーンアカウントとして新しく立ち上げたアカウントでも、ユーザーが求めている情報であれば情報が広がりやすくなると思います。
予約数目標の300%超えのみならず、ポジティブなROIと熱量の高い会話の両方をもたらしたX施策
竹下 [X]
今回のXでのキャンペーンの成果はいかがでしたか。
康 [リクルート]
非常に良かったです。今回のキャンペーンによる推計の予約数は目標に対して300%を超えました。
余頃 [ワンメディア]
今回、キャンペーン専用アカウントを作ったことで、発信も多くすることができ、Xでの関連発話数は累計130万件以上、ブランド名を含んだトレンド入りも5回果たしました。 リーチの内訳もオーガニックと広告で半々くらいとなり、X上の作品のファンがかなり広げてくれたことでキャンペーン全体のリーチが広がった結果となりました。
竹下 [X]
ファンの方によるUGCも投稿されているのを見て、ブランド好意度につながりそうなものも多くあった印象を持ちました。
余頃 [ワンメディア]
今回のコラボレーションでは、キャラクターの世界にブランドが入るのではなく、現実世界にキャラクター(土井先生)が来て美容室で変身した、ということをきちんとファンの方が拾ってくれたことにものすごく感動しました。
竹下 [X]
私も未だに驚くのですが、こういったIP作品のコラボレーションに対して施策を実施された企業に対しての感謝を、X上のIP作品のファンの方々が自ら形にして発信してくれるというアクションは、十数年前にはあまり表面化されていなかった現象ですよね。
企業側の発信を受け取るだけで終わるのではなく、それを熱量高く別の形で発信してくれるというのはXの利用者ならではだと思っています。
竹下 [X]
今回のキャンペーンは、予約数やUGC創出の観点でも極めて高い成果が出ていましたが、成功要因だと思われることを教えてください。
康 [リクルート]
前回のタイアップ企画で良かったところを踏襲しつつ、今回の課題や想定カスタマーにより合ったIP作品とコラボさせていただけたことが、第一に良かったと思います。 前回の企画では、推し活の心理を商業利用するのではなく、ターゲットの方々にホットペッパービューティーを好きになってもらいつつ、どうキャンペーンの目的を果たせるかを考え「推し活 x クリエイティブ x メディア」の横断プランの設計をしました。
今回もこのプランを再現性高く実現できたことで、定量と定性どちらも良い結果が創出できたのだと思います。
高畦 [X]
担当させていただいたXの担当営業としては、企業様とIPのコラボレーション施策は多数ある中、ファンが喜ぶ仕組みをXで設計されていたことも大きいと思います。X上のユーザーにその世界観に入ってもらって一緒に楽しんでもらうために、自動返信などの機能でエンゲージメントを深めたり、ティザーで会話をしてもらえるような仕組みづくりをするなど、様々な施策が全体設計に組み込まれていることが印象的でした。
梶原 大介 [X]
キャンペーンを企画する初期の段階から弊社も入らせていただいたことも大きかったと思います。Xユーザーの視点、Xのカルチャーにどうキャンペーンを上手くなじませるか、どんな機能を使うかなど、多岐にわたり一緒に議論させていただいたことも良い結果に繋がった理由なのではと思います。
余頃 [ワンメディア]
推し活心を取り込んだキャンペーンは、少しでも間違えるとブランドの好感度が下がってしまうことにもなると思います。今回も推し活をしている方々の心理についても多く議論し進めました。
最近はGrokによるユーザーの声のリサーチなどもX社さんに相談しています。これまでもX社さんとの議論でクリエイティブのトンマナやコピーの方向性などが決まるということがありました。
ユーザーが参加することで「ブランドを好きになって、使ってもらえる」のはXならでは
竹下 [X]
ホットペッパービューティーはテレビCMもよく実施されていると思いますが、XとテレビCMでのメディアとしての役割分担についてはどう考えられていますか。
康 [リクルート]
テレビCMはホットペッパービューティーの機能的価値を伝えることが主な役割です。
一方で、Xで行っているタイアップ施策はブランド好意度を上げて、そこから予約意向を上げる役割を持たせています。
機能価値を知って使っていただくだけではなくブランドを好きになって使ってもらうというアプローチも同時に必要だと思っています。
竹下 [X]
コンテンツパートナー様の視点として数あるメディアやプラットフォームの中で、Xだからこそできることはなんだと思いますか。
余頃 [ワンメディア]
まずAmplify広告が利用できることでクリエイティブとメディアプランニングを同時に進めて相乗効果を高められるところが、マーケティング的にとても良いと思います。
あとはやはりユーザーさんのパワーを借りやすいところが他のプラットフォームと違う点です。他のプラットフォームでも「いいね」や「コメント」などの反応はありますが、UGCを起点に発話してくれるのはX上だけだと思います。
キャンペーンの目的は予約数の向上でしたが、数ある選択肢の中でホットペッパービューティーをこの先も使ってもらうための好意度向上や強い動機づくりのためには、やはりユーザーさんにも参加してもらうのが一番で、最もそれが実現できるのがXだと思います。
竹下 [X]
Xの広告営業としてはいかがでしょうか。
梶原 [X]
ユーザーさんが他のユーザーさんの会話やエンゲージメントの様子が見られるのが特徴的ですね。UGCを見たことをきっかけにキャンペーンを知ってもらえますし、ファンが他のファンを呼び込む流れが自然に発生していると思います。
高畦 [X]
今回のキャンペーンを通して改めて実感したのは、Xは特定のフォーマットに限定されることなく、静止画でも動画でも音声コンテンツでも機能するということです。今回も様々なフォーマットでファンが喜ぶ施策を制作いただいたのも成功の要因の一つだと思いました。 広告であっても、IPのファンがコンテンツに対してエンゲージしやすい形にしていただいたこともポイントだったと思います。
竹下 [X]
よく広告主様や広告代理店様に「Xキャンペーンで成功する型」を聞かれることが多いのですが、Xは本音に溢れ動きの早いプラットフォームだからこそ、今回の様に過去のキャンペーンからのラーニングや最新のインサイトを組み合わせてプランニングされることが成功するにあたり重要だと思っています。
Grokを活用してたどり着ける「本音」
竹下 [X]
今後はどのようにXを活用されたいと思いますか。
康 [リクルート]
今後もタイアップ施策に活用させていただきたいです。
またAI Grokも活用したX上のインサイト分析を、クリエイティブ制作やコミュニケーションプランニングにもより活かしていければと思います。 調査では直接聞いていないけど、投稿から人々のインサイトを分析することで「本音」にたどり着けるのだと考えています。
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